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バブル景気の遺物を求めて

報道なんかだと景気は回復しているようだけど、一庶民の私には実感がありませんね。
“なんか景気のいい話題でもないものかな・・・”というわけで、バブル景気に沸く1980年代後半に施行された、今となっては笑うしかない“トンデモ”政策≪ふるさと創生事業≫の遺物探索に行って参りました。
参考までに≪ふるさと創生事業≫は、時の総理大臣竹下登氏(ロックミュージシャンのDAIGOさんのお祖父ちゃん)発案による公共事業で、「全国のすべての自治体に1億円やるから、YOU! なんでも好きなまちづくり事業に使っちゃいな!」という、誠に羽振りのいい、ロッケンロールな事業だったわけです。
“日本は世界一の借金大国”なんて揶揄されている現状を考えると誠に嘆かわしくもありますが、やっちゃったものはしょうがない、作っちゃったものはしょうがない、というわけで、ここは素直に≪ふるさと創生事業≫によって生み出された遺物を楽しもうじゃないですか!(泣笑)

場所は青森県の南部に位置するおいらせ町。
おいらせ町
平成の市町村大合併前は、百石町と呼ばれた町の片隅に立つ≪自由の女神像≫。
ふるさと創生事業
これこそが観光客の誘致を目的に1億円をかけて製作されたひとつ目の遺物です。
なぜ青森県に≪自由の女神像≫が・・・その疑問に応える説明ボードを読んでみると・・・
「本家≪自由の女神像≫が立つニューヨーク市と旧百石町とは、北緯40度40分で結ばれているという事実に基づき「4」という数字にこだわって4分の1のスケールで建立しました」とあります。
ふるさと創生事業
なんかプラモデルの説明書に書いてある能書きのようにも思えますが、突然、“ほら1億円やるから何かやってみな”と言われたら、やっぱ観光資源にも使えそうなモニュメントの建造が無難だし、当時の役場の担当職員が上司に「大変な事実を発見しました!ニューヨークと本町の緯度が一緒です!」と色めきだって報告、「だったら1億円は≪自由の女神像≫で決まりだな!」と満面の笑顔で決裁印を押す上司の姿が目に浮かびます。

もうひとつの遺物は、以前にも本ブログで紹介した青森県つがる市(旧木造町)の目を疑うような駅舎です。
木造駅
正に遺物と呼ぶにふさわしい縄文時代の遮光器土偶のカタチをした駅舎は、電車が到着すると目が光るというモデラーなら称賛間違いなしのギミック付き。
遮光器土偶が旧木造町の亀ヶ岡遺跡から発掘されたことに由来しているのですが、肝心の遮光器土偶の現物は、現在、青森県内には無く、東京国立博物館の所蔵物になっているとのこと。
なんでも青森県の自治体が、個人の所有物だった遮光器土偶の買い取りに消極的だったために貴重な文化財が県外に流出してしまったのだとか・・・・なんか1億円の使いみちを間違っている・・・そんな気がするのは私だけでしょうか。


今期のテレビドラマは≪広瀬 VS 石原≫の一騎打ちか?

今期のテレビドラマで毎週放送を楽しみにしているのは、広瀬すずさん主演の≪anone≫と、石原さとみさん主演の≪アンナチュラル≫ですね。
≪anone≫は、≪Mother≫、≪Woman≫、≪カルテット≫という優れたテレビドラマの脚本を連発している坂元裕二さんの新作で、主演の広瀬すずさんはもとより、田中裕子さん等役者さんの演技の妙を純粋に楽しめる作品ですね。
anone
≪アンナチュラル≫は、≪シン・ゴジラ≫の名コンビ、石原さとみさん、市川実日子さん等出演陣の飄々とした演技と、これまた大ヒットドラマ≪逃げるは恥だが役に立つ≫の脚本を手掛けた野木亜紀子さんが生み出す緊迫した物語のアンバランスさが絶妙ですね。
アンアチュラル
いずれも今後の展開が楽しみなドラマです。


八百万の神様に感謝です

モノ集めをしていると、人とモノの出会いというのも不思議なものだなと思います。
オモチャでも本でも、万物には八百万の神が宿っているそうですから、人とモノが惹き合うということもあるのでしょうか。
前回、本ブログで、懐かしのパニック映画≪最後の航海≫について書きましたが、その直後、ネットオークションで競合相手も無く、安価で手に入れたのがこのポスターです。
最後の航海
私自身、今まで≪最後の航海≫の日本公開版のポスターは見たことがありません。
半世紀以上前に公開された知名度の低い作品ですから、日本公開版のポスターがネットオークションに出品されることも無かったように思います。
ブログで取り上げたのをきっかけに、何か≪最後の航海≫に関連したモノが欲しいな、と思ってオークションを覗いたら見つけたって感じで本当にラッキーでした。

これまた以前、本ブログで取り上げた映画コミカライズ(劇画ロードショー)作品が掲載された漫画雑誌の入手もようやく叶いました。
ダイナメーションの巨匠レイ・ハリーハウゼンが手掛けた≪恐竜グワンジ≫掲載の≪まんが王≫の1969年、夏休み大増刊号と、≪少年現代≫の付録本≪続さすらいの一匹狼≫です。
まんが王 恐竜グワンジ 劇画ロードショー
≪恐竜グワンジ≫の作画は、鈴木勝利さんと成田マキホさん。
成田マキホさんは、東映映画≪ガンマ3号 宇宙大作戦≫や東宝映画≪怪獣総進撃≫などのコミカライズも手掛けていますね。
恐竜グワンジ
いまの若い人には馴染みがないと思いますが、人形を少しづつ動かして1コマ撮影を行う通称≪ダイナメーション≫は、コンピュータグラフィックが主流となる以前は、先鋭的な特撮技術として、SF映画ファンを熱狂させたのです。
まんが王 恐竜グワンジ 劇画ロードショー
≪恐竜グワンジ≫は、1969年に製作された作品で、1933年公開の≪キングコング≫の物語をそのまま西部開拓時代のアメリカにトレースした内容ではありますが、恐竜の造形や人間対恐竜の特撮シーンの素晴らしさが話題になりました。
まんが王 恐竜グワンジ 劇画ロードショー
まんが王 恐竜グワンジ 劇画ロードショー
≪続さすらいの一匹狼≫は、1965年公開のイタリア映画で、当時、日本で人気絶頂の男優ジュリアーノ・ジェンマ主演のマカロニウェスタンムービー。
少年現代 続さすらいの一匹狼 劇画ロードショー
コミカライズの作画は、≪恐竜グワンジ≫を成田マキホさんと共作した鈴木勝利さんです。

手に入れたいモノは、時間を有することがあっても、思い続けてさえいれば手に入る。
そして、一度チャンスを逃して手に入れられなかったモノとは二度と出会うことが無い・・・実はコレクターの鉄則だったりします。
モノ集めって、意外と奥深いものなのかもね。










年も明けて2週間ほど過ぎちゃいました。
改めまして、今年もよろしくお願いいたします。

まずは昨年末から新年にかけての近況を。
年末といえば大掃除やら年越しの準備やらでショッピングに出掛けることが多いのですが、近所のスーパーマーケットで見つけて思わず歓喜の声を漏らしちゃったのがこれ。
ゴジラ真撃大全
BANDAIから発売された食玩、≪ゴジラ真撃大全≫です。
≪シン・ゴジラ≫から第4形態と第2形態、≪GODZILLA 怪獣惑星≫からアニメ版ゴジラ、あとはヘドラとメカ・ゴジラという全5種類のラインナップですが、私が欲しいのは言わずもがな≪シン・ゴジラ≫の第4形態。
チビッ子がたむろする食玩コーナーで、いい大人が必死になって探す姿はさすがにドン引きですが・・・苦労の甲斐あってようやく1箱見つけました!
やっぱ、≪シン・ゴジラ≫の第4形態は一番人気らしく見かけたのはこの日だけ。
入手できてラッキーでした。

ラッキーだったもうひとつの入手物は古本屋巡りで思いがけず入手したこのポストカード。
江戸川乱歩全集 挿絵ポストカード
初めて訪れた古本屋さんで講談社の≪江戸川乱歩全集≫を見かけ、その価格がワンコイン以下だったので、数ある全集の中から一番状態が良さそうな≪孤島の島≫1冊を手にしてレジへ。
家に帰ってページをパラパラとめくったら赤い封筒が床に落ちました。
「なんだ、これ?」
封筒の中身を覗いたらこのポストカードが入っていたという次第です。
講談社が発行した≪江戸川乱歩全集≫の初版本の特典として封入された挿絵のポストカードのようなのですが、挿絵を描いたのはかの横尾忠則大先生です。
もう嬉しくて小躍りしちゃいました(笑)。
これだから古本屋巡りは止められないんですよね。

正月休み中に私を楽しませてくれた書籍は、この4冊でした。
読書
≪地平線の相談≫は、細野晴臣さんとその細野さんを師と仰ぐ星野源さんの対談(相談?)集。
ゆるくて、時にどうでもいいような(笑)相談にほっこり。就寝前の心地よい時間を演出してくれました。
≪妻に捧げた1778話≫は、バラエティ番組で芸人のカズ・レーザーさんが紹介した書籍で、日本を代表するSF作家の眉村卓さんが余命いくばくもない奥様のために毎日1話の短編作品を書き続けたエピソードを綴ったもの。
不覚にも枕を涙で濡らしちゃいました・・・
≪ライオンはなぜ「人喰い」になったか≫は以前、本ブログの≪衝撃の実話!動物パニック映画特集≫で書いた映画≪ゴースト&ダークネス≫の元ネタになったツァボの人喰いライオン事件の全容が書かれた書籍でとても面白かったですね。
≪ゴースト&ダークネス≫は、実話の映画化作品の宿命として、かなり脚色されているのですが、それでも1890年代後半にケニアのツァボ地区で実際に発生したライオン襲撃事件は異様で恐ろしい・・・恐ろしすぎる!
この書籍で分かったツァボの人喰いライオン事件の真実はいつかまた本ブログで書きたいと思います。
つい最近読み終えた≪貸本屋のぼくはマンガに夢中だった≫は、かつて東京都内でご家族が≪ゆたか書房≫という貸本屋を営んでいた長谷川裕さんの回想録です。
ちょうど私が幼少時代を過ごした1960年代の東京が舞台となっており、その頃の東京の街並や文化が感じ取れるとても興味深い書籍でした。
1960年代当時、私が生まれ育った街には貸本屋さんは無かったと記憶していますが、貸本屋の隆盛から衰退に至る経緯は、1980年代のレンタルビデオブームと酷似していますね。
とりわけ貸本屋の黎明期のエピソードや経営にかかるノウハウなんかは、カルト映画と持て囃される映画ソフトを求めてレンタルビデオショップを渡り歩いていた当時の私がショップ店員などから見聞きした内容を思い起こさせ、とても懐かしく思えました。

最後は、懐かしさついでに、先頃、久々に観た思い出の映画について。
作品名は≪最後の航海≫。
最後の航海
1960年に公開されたアメリカ映画で、海洋パニック映画の名作として知られる作品です。
物語は、ボイラーの爆発事故により巨大な縦穴が空き沈没が迫る豪華客船から乗員・乗客が必死の脱出を図るというもの。
感のよい方はお分かりかと思いますが、1972年に公開され大ヒットした≪ポセイドン・アドベンチャー≫にとてもよく似た設定の本作は、恐らく1912年のタイタニックの遭難事故にヒントを得て製作されたであろうパニック映画なのです。
なぜかビデオ化もDVD化もされていない作品なのですが、幸運にも私は、かれこれ35年程前にテレビ放送されたものを録画してあったので、時々、思い出しては観返しているというわけです。
この映画の見どころは、フランスの豪華客船イル・ド・フランス号が解体のため日本に停泊していたため、この船体を使用。シーンに応じて本物の船を解体しながら撮影したため、ミニチュアなどでは出せない迫力に満ちた作品に仕上がっている点に尽きると思います。
日本で撮影されたため、乗客が右往左往するパニックシーンなんかで、やたらと日本人が多いのはご愛敬かな。
主演のロバート・スタックが、船のド真ん中に空いた奈落の底で宙ぶらりんになる娘や、崩れた鉄材に足を挟まれ避難できない妻を救出する展開にハラハラドキドキし、危険を顧みず人命救助に努める黒人機関士の活躍に感動し涙するヒューマニズムに溢れる作品でもあります。
最後の航海
原題は≪THE LAST VOYAGE≫。直訳の邦題ですね。
最後の航海
客室に空いた“奈落の底”から幼いわが娘を救うため奮闘するロバート・スタック(TVドラマ≪アンタッチャブル≫で有名ですね。)
最後の航海
急激に浸水する機関室。沈没まであと僅か!
最後の航海
崩れた鉄材に足を挟まれた妻の救出は困難・・・さあ、どうする!
最後の航海
崩落する煙突!船がモノホン故に凄い迫力。
最後の航海
押し迫る海水。妻の救出は無理か・・・
最後の航海
妻の自由を奪っていた鉄材を焼き切るためのバーナー用ボンベがようやく届き、救出成功!
最後の航海
沈没までの時間はあと僅か・・・
最後の航海
結末はいかに・・・!

誌上ロードショーとまではいきませんが、少しは≪最後の航海≫の面白さが伝わったでしょうか。
半世紀以上前のCGの無い時代に製作された作品ですが、スペクタクルシーンの迫力は申し分なく、やっぱり映画は良いシナリオと映像作りにかかる創意工夫が大事なんだな、と改めて思う私なのです。


2017年も残すところあと1週間。
というわけで、今日はクリスマス・イヴ。
月並みですが1年の経つのが早い・・・早すぎる。
歳をとったら尚更そう感じるようになったような気がします。

2017年の締めくくりの映画として観てまいりました≪スターウォーズ 最後のジェダイ≫。
スターウォーズ最後のジェダイ
いやぁ~面白かったですね。
いよいよマーク・ハミル演ずるルーク・スカイウォーカーも登場し、往年の≪スターウォーズ≫ファンは涙腺緩みっぱなしだったんじゃないでしょうか。
かく言う私も、レイア姫の登場シーンはもちろんのこと、マペット(操り人形)で再現されたヨーダやエンドロールのフランク・オズ(ヨーダの操演者)のクレジットにまで鼻の奥がジンジンする始末でした(笑)。
主要なシーンで赤を強調した映像作りも印象的でした。
レイとカイロ・レンが力を合わせてスノーク最高指導者やその側近と闘う宮殿のシーンの目に焼き付くような赤や、クライマックスの純白の砂の下から現れる血のように赤い色をした地盤の惑星など、ジェダイの血縁を核とした物語の視覚的表現が功を奏していたように思えます。
スターウォーズ最後のジェダイ

≪スターウォーズ≫シリーズも恐らく本作をもって私たちのような往年のファンへのサービスはお終いなんでしょうね。
レイア姫を演じたキャリー・フィッシャーの死や本作のエンディングからそのことを強く感じます。
でも、もういいじゃないですか。
だって40年間も楽しませてもらったんですから。
私が1977年の最初の作品、≪エピソードⅣ 新たなる希望≫を劇場で観たのが高校生。その後、大学生、成人と、人生の節目節目で新作を観続け、1999年の≪ファントム・メナス≫公開時には、まだ幼かった自分の子どもを連れて観賞・・・その子どももいまは社会人ですから。親子2代にわたって新作の公開を待ちわび、その感動を共有し、家庭での話題に華を咲かせることのできた映画なんてホント≪スターウォーズ≫シリーズだけですから。
きっと、これからの≪スターウォーズ≫シリーズは、これからの時代を生きるひとたちが共有できる物語を紡いでいくのでしょう。
そういう意味では前述の血縁を象徴したであろう≪スターウォーズ 最後のジェダイ≫のイメージカラーの赤は、往年のファンから新しい世代のファンへの継承をも意味するのかも知れませんね。

今日はクリスマスイヴということで、私のポータブル・レコードプレイヤーのターンテーブルでは、先ほどからそれらしいレコードが廻っています。
まずは坂本龍一の≪戦場のメリークリスマス≫のオリジナルサウンドトラック盤。
戦場のメリークリスマス
やっぱり、クリスマスといえばこのアルバム。
数ある映画音楽のなかでもこのアルバムの素晴らしさは別格ですね。

お次はTHE POGUESの≪堕ちた天使≫。
ポーグス
このアルバムはしばらく聴いてなかったのですが、今日久しぶりに聴いて、やっぱ名盤だな、と。
特にクリスマスに特化したアルバムではないのですが、収録曲の≪ニューヨークの夢≫という曲がクリスマスソング・・・それも夢破れ人生に疲弊したアイルランド移民の老カップルがクリスマスイヴに罵りあう楽曲になっていて、これが泣ける。
大ヒットした映画≪タイタニック≫でもアイルランドのフォークソングが、貧困の中、ニューヨークに向かう移民の逞しさや経済的格差故に結ばれない切ない恋愛の演出に一役買っていましたが、この≪ニューヨークの夢≫という楽曲では、年老いた二人が、満たされない人生の責任をなすりつけ合い罵りあいながらも、“でも君がいないと自分は・・・”と互いを欲する姿に胸が打たれます。

最後は≪WE WISH YOU A MERRY CHRISTMAS≫。
WE WISH YOU A MERRY CHRISTMAS
1983年にアルファレコードから発売されたコンピレーションアルバムで、細野晴臣、高橋幸宏、立花ハジメ、戸川純、鈴木慶一、大貫妙子等が参加したクリスマスミュージックアルバムです。
収録されているほとんどがオリジナル曲で、どの楽曲も素晴らしいのですが、特に大貫妙子の≪祈り≫と高橋幸宏の≪ドアを開ければ・・・≫が私のお気に入りですね。
特に≪ドアを開ければ・・・≫は、誰しもが子どもの頃に抱いていたクリスマスへの純粋な想いを描いた楽曲で、私もこの曲を聴くたびに、生活は苦しいけれどクリスマスだからと、家族全員で年に1回の外食に出かけた子どもの頃のことを思い出して切なくなります(笑)。

ひとそれぞれのクリスマス。
いまの自分や生活に満足しているひとも、そうでないひとも。
すべての皆さんにとって幸多いクリスマスとなることをお祈りします。




 音楽を愛でる。  2017/11/26 (Sun)
昨日、11月25日は、作家の三島由紀夫さんの命日です。
三島由紀夫
47年前のこの日、自衛隊市ヶ谷駐屯地で発生した衝撃的な事件については今さら書くまでもありませんが、当時、小学生だった私は、周りの大人たちが動揺する姿に“なにかとんでもないことが起きたんだ”と、気持ちがザワついたのを憶えています。
「切腹」なんて言葉は時代劇でしか知りませんから、そんな言葉が唐突に現代社会で飛び交うことに酷く違和感を覚えましたし、何より、当時は三島由紀夫という作家が存在していたことすら知りませんでした。
でも、そんな漠然とした記憶であっても、子ども心に相当なインパクトがあったようで、高校生になったあたりから三島由紀夫という作家に興味を持ち始め、三島作品に没入することになります。
人並みに人生経験を積み重ね“人としての在り方”を学んできた私にいま、あの日の三島さんの行動を全肯定することは出来ませんが、高校生の頃の私は、決起に至るまでの思想的過程、市ヶ谷駐屯地のバルコニーでの悲壮感漂う演説、そして壮絶な死までをも全肯定していたように思います。
とてもドラマティックな生き方に思えたんですよね。
確固たる理念、思想のためには己の命を失うことさえ厭わない・・・そんな生き方、自分には到底無理だという自覚を前提とした憧れみたいなものだったのかな、なんてことをいまになって思ったりして。

最近、そんな若き日の自分を愛おしむよう(笑)に三島由紀夫さん関連の書籍をいろいろ読んでます。
三島由紀夫
紙のカバーに覆われて装丁が見えにくい書籍は、我慢しきれず遂に買っちゃった≪仮面の告白≫の初版本。
≪仮面の告白≫は再読したい作品ですが、読むのは文庫本にしておきます(笑)。初版本は保管用ですね。

んで・・・・
今日は、久しぶりに音楽について。
先日も書きましたが、最近、お気に入りのポータブルレコードプレーヤーでアナログ盤を聴くのが楽しくて楽しくて。
レコード
レコードコレクションは20歳代後半くらいまでハマっていましたから、コレクション数は相当な数にのぼります。
数えたことはありませんが、恐らく800枚くらいはあるかな。
若いころは、洋楽を聴くことが多かったんですが、最近はもっぱら邦楽ですね。
加えて、若いころはちょっと過激な音楽・・・パンクとかニューウェーヴとかを好んで聴いていたんですが、最近は大人しめの、それもちょっとセンチメンタルな気持ちになっちゃうような音楽を聴くことが多いです。やっぱ歳なんですかね(笑)。
ってなわけで、若い人にはあまり馴染みのないものばかりかも知れませんが、最近、私がよく聴いているアルバムを幾つかご紹介します。

まずは大貫妙子さん。
大貫妙子さんは、山下達郎さん等が在籍した伝説のバンド≪シュガーベイブ≫の元メンバー。
ソロデビュー後に発表した≪ミニヨン≫、≪アヴァンチュール≫、≪ロマンティック≫は音楽史に残る名盤だと思います。
ちょっと心が弱っているときに聴くと涙がこぼれちゃうような名曲揃いの3枚で、大貫さんの代表曲≪突然の贈りもの≫は、≪ミニヨン≫に収録されています。
坂本龍一さん等の全面バックアップを得て作製されたヨーロピアンサウンド三部作は、発売当時、先鋭的なサウンドも話題になりました。
大貫妙子 レコード
そういえば・・・大貫妙子さんの≪アヴァンチュール≫に収録された名曲≪ブリーカー・ストリートの青春≫を聴いてたら、なぜか、生前の三島由紀夫さんの姿(テレビで拝見した粋な三島さんの姿ですが・・・)が頭を過ってしょうがなかったですね。

あがた森魚さんのアルバムも名盤揃いです。アルゼンチンタンゴに果敢に挑んだ≪バンドネオンの豹≫はもちろんのこと、大貫妙子さん、鈴木慶一さん、細野晴臣さん等も参加した≪はちみつぱい≫のライブアルバムもお勧めです。≪はっぴいえんど≫の≪さよならアメリカさよならニッポン≫や細野晴臣さんの≪恋は桃色≫のライブバージョンも収録されてて貴重です。
あがた森魚 レコード

思わずジャケ買いしたくなるような≪はっぴいえんど≫、≪シュガーベイブ≫はマストアイテムですね(笑)。
なぜか≪はっぴいえんど≫のファーストアルバムだけ私のコレクションから抜け落ちてますが。
≪はっぴいえんど≫の音楽性は、≪くるり≫なんかのバンドに継承されてますね。
はっぴいえんど シュガーベイブ レコード

ちょっと大人な雰囲気を楽しみたいときはこの3枚。
加藤和彦さんのソロアルバム≪あの頃、マリーローランサン≫、高橋幸宏さん等が参加したピエール・バルー≪“おくりもの”≫はヨーロピアン。そして細野晴臣さんとコシミハルさんのコラボ、≪Swing Slow≫はオリエンタルなムード満載な心地よいミニアルバムです。細野晴臣さんをリスペクトするミュージシャンでは星野源さんが有名ですね。星野さんの楽曲の数々には細野サウンドを研究し尽くした成果が如実に表れているのではないでしょうか。
加藤和彦 細野晴臣 レコード

レコードって、そろりそろりとジャケットからレコード盤を取り出し、ターンテーブルに乗せ、静かに針を落とす・・・そのちょっと面倒な作業が、“これから音楽を聴く”っていう心構えを強いるんですよね。
なんでも気軽に楽しめちゃうこの時代に、敢えてそんなまわりくどい楽しみ方を選んじゃうんだから、レコードマニアの私なんかは相当な“M”なんだと思います。(笑)
でも、ドライブ中のBGMやお出かけの御供にスマホなんかでお気軽に聴く音楽もいいけれど、じっくりと人類の英知(=音楽)と向き合う時間もなかなか良いものですよ。






≪ウォーキングデッド≫のシーズン8のオンエアが始まりました。
毎週月曜日の放送なので、何かと憂鬱な週初を乗り切る良い口実にもなりそうです(笑)。
原作コミックは最新刊まで読んでますので、大凡のストーリー展開は予想できますが、このドラマ、視聴者の予想を裏切りますから。
シーズン7だって、悪漢ニーガンに撲殺される犠牲者のくだりで視聴者を欺き、結果、原作以上の修羅場をみせつけ、私なんかしばらく気が滅入ってしまいましたから。(あ~大好きなキャラだったのにあんな無残な死を迎えるなんて・・・)
ウォーキングデッド
まぁ、≪ウォーキングデッド≫を観ていないひとにはなんのこっちゃの話題ですが、テレビドラマとは思えない圧倒的スケールと作品的クオリティは一見に値しますよ。お勧めです。

以前、主に1970年代、漫画雑誌に頻繁に掲載されていた映画コミカライズ作品(通称≪劇画ロードショー≫)について何度か書かせていただきました。
ここ久しく≪劇画ロードショー≫について書く機会はなかったのですが、決してこれら作品の収集に飽きたわけではなく、財布の中身と相談しながらコツコツと収集は続けているわけです。
だが、しかし・・・最近、ネットオークションでの≪劇画ロードショー≫掲載雑誌の落札価格が高騰してるような・・・
以前は、ほとんどの掲載雑誌が二千円前後で落札できてたのに。
ひょっとして≪劇画ロードショー≫の再評価が来ているのでしょうか?

≪劇画ロードショー≫といえば、少年チャンピオンなどの秋田書店刊行の漫画雑誌への掲載が有名ですが、情報を集めてみると、1960年代、70年代は、新作映画の宣伝手法として、結構、漫画雑誌に限らず広範囲にわたって掲載されていたことが分かります。
たとえば、少年サンデーのこの3冊。
劇画ロードショー
1968年11月24日号には、スペクタクル映画≪ジャワの東≫のコミカライズが掲載(以後連載)されました。
劇画ロードショー
≪ジャワの東≫は、インドネシアのクラカトワ島の噴火災害を描いた海洋冒険活劇。
主演はマクシミリアン・シェルという、ちょっと地味目な役者さんなんですが、サム・ペキンパー監督の戦争映画≪戦争のはらわた≫(超名作!)やスピルバーグがプロデュースしたパニック映画≪ディープ・インパクト≫が代表作かな。
コミカライズの作画は、戦争ものの劇画を得意とする南波健二さんでした。

お次はインパクト絶大!
1974年7月7日号に掲載されたオカルト映画≪エクソシスト≫のコミカライズです。
作画は、巨匠、楳図かずおさん。
劇画ロードショー
劇画ロードショー
劇画ロードショー
わずか8ページの巻頭カラー特集なのですが、楳図先生の作画力と色彩感覚が凄まじく記憶に焼き付くトラウマ必至作品です。
当時、何気なく漫画雑誌を購入した中坊の私を震え上がらせた作品でもありますね。

1975年6月29日号の≪タワーリング・インフェルノ≫の作画は、これまた巨匠、さいとう・たかをさん。
やはり、8ページの巻頭カラー特集です。
劇画ロードショー
映画のスチール写真と作画をミックスした変則技が効いています。

少年キングは主に邦画のコミカライズが多かったようです。
劇画ロードショー
まずは、五社英雄監督の≪人斬り≫。
1969年8月3日号ですが、表紙が同作の主演、勝新太郎、石原裕次郎、そして三島由紀夫というのがシブい・・・シブすぎる。
この表紙だけで白ご飯3杯はイケちゃいます(笑)。
にしても、殺戮とエロ満載の映画作品を、しれっと少年誌でコミカライズしちゃう当時の世相がおおらか過ぎます(笑)。
劇画ロードショー
作画は、平田弘史さん。言わずと知れた時代劇活劇の名匠ですね。
平田さんとケン月影さんが描く時代劇漫画は私の愛読書だったりします。
ケン月影
1966年12月11日号には、大映が誇る特撮スペクタクル時代劇≪大魔神逆襲≫が掲載されました。
劇画ロードショー
劇画ロードショー
≪大魔神≫シリーズ3部作のラストを飾った作品で、作画は青春漫画の金字塔≪漫画家残酷物語≫の永島慎二さん。
子どもの頃、≪大魔神≫シリーズは、ゴジラなんかの怪獣映画と比べると若干地味な印象を持っていましたが、特撮技術のクオリティはピカイチだと思っていましたね。マセた子どもでした、私。
大魔神 ポスター
≪大魔神≫の立て看板ポスターは私の宝物です。

最後は、少年マガジン。
劇画ロードショー
月刊少年マガジンの1977年5月号に掲載されたのが名作≪ロッキー≫。
劇画ロードショー
劇画ロードショー
≪ロッキー≫のやるせない映画のテイストと野田たみ樹さんの作風が絶妙にマッチングした名作コミカライズと言えます。

月刊少年マガジン、1976年10月号、11月号の前・後編スタイルで掲載されたのがリメイク版≪キングコング≫。
同年12月に公開された本作は、監督が≪タワーリング・インフェルノ≫のジョン・ギラーミンということもあって、大変な期待作として公開されたのですが、いざふたを開けてみたら、主演のジェシカ・ラングのオ○パイばかりが印象に残る珍作でガッカリ。
ジェシカ・ラング
“特報!これが≪キングコング≫、ジェシカ・ラングのオ○パイだ!”

このリメイク版に比べたら、「長尺過ぎる」と批判まみれだった再リメイク、ピーター・ジャクソン版≪キングコング≫の方が百倍面白いんじゃないでしょうか。
コミカライズの作画は田中憲治さん。
擬人化が過ぎてもはやガッツ石松化したキングコングがラスト、いまは亡きマンハッタンの世界貿易センタービルから墜落死する描写はなんか違った意味で沈痛です。
劇画ロードショー

≪劇画ロードショー≫には、まだまだ埋もれた名作がたくさんありそうですね。







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