黒沢清監督の“職人魂”を堪能! ≪クリーピー 偽りの隣人≫ | 2016/06/18 (Sat) |
TBSのテレビドラマ≪重版出来!≫終わっちゃいましたね・・・
毎週楽しく観ておりました。
もう、黒木華ちゃんが可愛くて可愛くて・・・山田洋次監督の映画作品やテレビドラマ≪天皇の料理番≫で魅せた古風な女性像も素敵でしたが、≪重版出来!≫の元気ハツラツ、体育会系女子も最高に魅力的でした。

今後の更なる活躍が楽しみな大好きな女優さんです。
もひとつ、いまハマっているテレビドラマがNHKの≪トットてれび≫。
こちらも演技力には定評のある満島ひかりさん主演です。

黒柳徹子さんのテレビ創世記の活躍を描いたドラマで、黒柳さんを演ずる満島さんの魅力は言うまでもありませんが、森繁久弥さんや坂本九さんなどの実在の著名人を演ずる役者さんたちの“そっくりさん”ぶりが楽しいですね。
満島ひかりさんは、園子温監督の≪愛のむきだし≫の衝撃的な演技が≪ゆらゆら帝国≫の≪空洞です≫との相乗効果で記憶に焼き付いていて、やはり大好きな女優さんです。
今日は、久しぶりに映画館へ。
お目当ての映画は、黒沢清監督作品≪クリーピー 偽りの隣人≫です。

私にとって黒沢監督は、新作が気になる映画監督のひとりで、同氏の幾冊かの著作は何度も読み返すほどのお気に入りでもあります。

とりわけ≪クリーピー 偽りの隣人≫は、第15回ミステリー文学大賞新人賞を受賞した前川裕さんの小説が原作ですし、主演が、テレビドラマ≪MOZU≫、≪流星ワゴン≫の名コンビ西島秀俊さん、香川照之さんを筆頭に、ビートルズの名曲をモチーフにした青春映画≪ゴールデンスランバー≫での好演が愛おしかった竹内結子さん、(私が勝手に)息子にしたい若手男優ナンバーワンの東出昌大さん、(これまた私が勝手に)娘にしたい若手女優ナンバーワンの川口春奈さんとなれば劇場で観ないわけには参りません。

この映画・・・恐いです。
中盤辺りまで理不尽な隣人の言動に翻弄される主人公夫婦の生活と、未解決の一家失踪事件の捜査が並行して描かれるのですが、徐々に不穏な気配が高まり、“もしや・・・”が“やはり・・・!”に近づいていく過程が恐いのです。
身近に存在するひとの社会常識や人間性の欠落にかかる疑念と恐怖を描いた作品では貴志祐介さんの小説≪黒い家≫(森田芳光監督が映画化もしました)が有名ですが、≪クリーピー 偽りの隣人≫の肌触りは、≪黒い家≫を初めて読んだときの、人間不信に陥りそうな(笑)何とも言えない厭~な感じに似ています。
そんなわけで、只でさえ不穏な気配が満ち満ちた≪クリーピー 偽りの隣人≫なのに、黒沢監督、明らかに恐怖映画の金字塔≪悪魔のいけにえ≫オマージュってますよね?
奇妙な隣人(香川照之)が住む一見普通なんだけどどことなく浮世離れした家といい、刑事(東出昌大)が初めてその家を訪れるときの演出といい、非日常(死)世界へと繋がる重厚な鉄の扉といい、オブジェ化した遺体といい・・・さまざまな類似点が≪悪魔のいけにえ≫のトラウマ再来といった感じで始終背筋がゾワゾワしちゃいましたよ。
加えて、車窓が煙る(!)車中といったお約束のシーンや、まるで家が呼吸しているように風にそよぐ庭の木々、ドローンを使用したであろう近景から俯瞰へのワンショット撮影、奇妙な形態の“死”へと誘う注射器や機械等々、オールスターキャストのメジャー作品であっても己の作風にこだわらずにいられない黒沢監督の“職人魂”を存分に堪能できた大満足な映画でした。
毎週楽しく観ておりました。
もう、黒木華ちゃんが可愛くて可愛くて・・・山田洋次監督の映画作品やテレビドラマ≪天皇の料理番≫で魅せた古風な女性像も素敵でしたが、≪重版出来!≫の元気ハツラツ、体育会系女子も最高に魅力的でした。

今後の更なる活躍が楽しみな大好きな女優さんです。
もひとつ、いまハマっているテレビドラマがNHKの≪トットてれび≫。
こちらも演技力には定評のある満島ひかりさん主演です。

黒柳徹子さんのテレビ創世記の活躍を描いたドラマで、黒柳さんを演ずる満島さんの魅力は言うまでもありませんが、森繁久弥さんや坂本九さんなどの実在の著名人を演ずる役者さんたちの“そっくりさん”ぶりが楽しいですね。
満島ひかりさんは、園子温監督の≪愛のむきだし≫の衝撃的な演技が≪ゆらゆら帝国≫の≪空洞です≫との相乗効果で記憶に焼き付いていて、やはり大好きな女優さんです。
今日は、久しぶりに映画館へ。
お目当ての映画は、黒沢清監督作品≪クリーピー 偽りの隣人≫です。

私にとって黒沢監督は、新作が気になる映画監督のひとりで、同氏の幾冊かの著作は何度も読み返すほどのお気に入りでもあります。

とりわけ≪クリーピー 偽りの隣人≫は、第15回ミステリー文学大賞新人賞を受賞した前川裕さんの小説が原作ですし、主演が、テレビドラマ≪MOZU≫、≪流星ワゴン≫の名コンビ西島秀俊さん、香川照之さんを筆頭に、ビートルズの名曲をモチーフにした青春映画≪ゴールデンスランバー≫での好演が愛おしかった竹内結子さん、(私が勝手に)息子にしたい若手男優ナンバーワンの東出昌大さん、(これまた私が勝手に)娘にしたい若手女優ナンバーワンの川口春奈さんとなれば劇場で観ないわけには参りません。

この映画・・・恐いです。
中盤辺りまで理不尽な隣人の言動に翻弄される主人公夫婦の生活と、未解決の一家失踪事件の捜査が並行して描かれるのですが、徐々に不穏な気配が高まり、“もしや・・・”が“やはり・・・!”に近づいていく過程が恐いのです。
身近に存在するひとの社会常識や人間性の欠落にかかる疑念と恐怖を描いた作品では貴志祐介さんの小説≪黒い家≫(森田芳光監督が映画化もしました)が有名ですが、≪クリーピー 偽りの隣人≫の肌触りは、≪黒い家≫を初めて読んだときの、人間不信に陥りそうな(笑)何とも言えない厭~な感じに似ています。
そんなわけで、只でさえ不穏な気配が満ち満ちた≪クリーピー 偽りの隣人≫なのに、黒沢監督、明らかに恐怖映画の金字塔≪悪魔のいけにえ≫オマージュってますよね?
奇妙な隣人(香川照之)が住む一見普通なんだけどどことなく浮世離れした家といい、刑事(東出昌大)が初めてその家を訪れるときの演出といい、非日常(死)世界へと繋がる重厚な鉄の扉といい、オブジェ化した遺体といい・・・さまざまな類似点が≪悪魔のいけにえ≫のトラウマ再来といった感じで始終背筋がゾワゾワしちゃいましたよ。
加えて、車窓が煙る(!)車中といったお約束のシーンや、まるで家が呼吸しているように風にそよぐ庭の木々、ドローンを使用したであろう近景から俯瞰へのワンショット撮影、奇妙な形態の“死”へと誘う注射器や機械等々、オールスターキャストのメジャー作品であっても己の作風にこだわらずにいられない黒沢監督の“職人魂”を存分に堪能できた大満足な映画でした。
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