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新元号の≪令和≫の典拠、≪万葉集≫が売れまくっているようですね。
どこの本屋さんも売れ切れ状態とのことで、元号改定による経済効果が新刊書店に波及していることは嬉しい限りです。
と言うのも、あおもりではつい先ごろ、数少ない大手新刊書店≪紀伊國屋≫の弘前店が今年5月6日で閉店するという衝撃的なニュースが駆け巡ったばかり。
常日頃、“本屋(新刊本・古本)、映画館、CD(レコード)ショップの無い街には住めない”と豪語(笑)している私なんかは、劣悪化の一途を辿るあおもりのサブカルチャー事情に懸念を深めているわけです。
かく言う私も最近は、新刊本より古本の購入比率が高く、≪紀伊國屋≫のあおもり撤退の責任の一端を痛感している次第。
「客ひとりの売上なんかたかが知れているんだから、そんなことに責任感じなくても・・・」なんてことを言うひともいますが、選挙の投票と一緒で、「自分ひとりの影響力なんて・・・」とは思いたくない、少しばかりクソ真面目でウザったい≪昭和≫生まれの性分の私なのであります。(泣)

確かに、電子図書なんかのコンテンツが一般化した昨今では、印刷物として流通する書籍は時代錯誤的でスマートじゃないのかも知れませんね。
でも、もうすぐ終焉を迎えようとしている≪平成≫以前の時代では、書籍は印刷物としての個性を主張することで人々の生活に寄り添い彩りを与えてきたことも事実だし、何ならクリエイターの創意工夫による“印刷物だからこそ可能な表現形態”を私たちは楽しんできたようにも思えます。
確かにテクノロジーの進歩によってもたらされる合理性とか効率性といった要素は避けがたい時代の潮流として受け入れざるを得ませんが、それによって失われつつある旧時代的な文化様式に思いを馳せ、その存在意義を改めて検証することも大切なように思えるのですが・・・

そんな思いもあって、今回のテーマは書籍収集のススメ。
まだまだ“ひよっこ”な書籍収集家の私ですが、奇々怪々な書籍コレクターの世界をお伝えいたしましょう。

書籍収集の世界は多分に細分化されていると言われています。
例えば文芸書の収集家と一概に言っても、収集の対象を時代や作家など、かなり狭めた範囲に限定して収集しているひとが多いようです。
ものの本によれば、≪明治≫時代の文芸書のコレクターは、≪大正≫時代以降の同種コレクターを軽視しているきらいがあり、その収集世界も独特の競争原理が働いていて、シロウトが簡単に入り込めるようなものではないとのこと・・・あな恐ろしや・・・
そういう意味で、私なんかは取り立てて拘りなんかとは無縁な“ノンポリ(ノンポリシーの意味)”コレクターと言えます。
子どもの頃に欲しくても買えなかったジュヴナイルや児童書、大好きな作家の初版本、主に≪昭和≫の時代のサブカルチャー(映画、音楽等々)関連の書籍なんかを闇雲に収集しているといったところでしょうか。

書籍コレクターの世界で特に興味深いのが奇書・怪書コレクターってやつですね。
奇書・怪書というのは、先述した“印刷物だからこそ可能な表現形態”が暴走した出版物(笑)という要素も含めて、作品の世界観やらが常識では測り難い・・・すなわちぶっ飛んでいる書籍を指します。
奇書・怪書コレクターの多くが血眼になって探している代表的な書籍が、栗田 信の≪醗酵人間≫でしょう。
醗酵人間
どうです?・・・このオドロオドロシイ装丁・・・
昭和33年に出版され、戦後最大のSF怪作と言われる≪醗酵人間≫はまずもって中古市場に出回ることはなく、以前、ヤフーオークションに出品されたときには、40万円で落札されたというシロモノ。
私も生きている間に一度は現物を目にしてみたいと思っていますが、恐らく無理でしょうね。(笑)
なお≪醗酵人間≫は近年、≪ミステリ珍本全集≫の一冊として戎光祥出版から再版され、こちらは私も所有していますが、どうせなら、装丁も含めて復刻して欲しかった・・・装丁ありきの≪醗酵人間≫なんですから。
醗酵人間
≪ミステリ珍本全集 醗酵人間≫と≪醗酵人間≫の再評価に貢献した名著≪SF奇書天外≫。

以前、本ブログでも紹介した寺山修司の≪地獄篇 限定版≫は、蝋燭・火縄・押し花・粟津潔の木版画が封入された異色の出版(印刷)物。代表的な奇書と言えます。
寺山修司

他にも変わりダネの書籍としては・・・ちょっとスケベなこの2冊(笑)。
奇書
≪アカリ号の実験≫という書籍は、“男女11人が孤立した船上で生活したらどうなる・・・?”というノンフィクションものなんですが、エロさを期待したらガッカリしちゃう内容です。
≪あたしのプーペ≫は何てことの無いエロ小説なんですが、数枚のイラストカードと赤いセロファンが付録になっています。このセロファンをイラストカードに重ねると見えなかったものが見えるというトリックアート的大人の世界が・・・
奇書
恐らくは、グラビア雑誌の“袋とじ”企画の元ネタかと・・・(違うか・・・)。

ちょっと真面目路線に軌道修正!
この2冊は、かつて早川書房から出版されたもので、画像右側の≪地獄の家≫は、1970年代のオカルト映画ブームを≪エクソシスト≫とともに牽引した≪ヘルハウス≫の原作本でもあります。
奇書
この2冊の共通点は、物語の後半部分が、正に“袋とじ”になっていて、この“袋とじ”を開かずに書店に返品すればお代はお返しいたします、というストーリーテリングに絶対の自信を持つ作品故の企画モノというわけです。
奇書
≪デラニーの悪霊≫の赤い“袋とじ”部分は未開封のまま・・・ということは返品されたものなんでしょうか?

ここからは、内容がぶっ飛んでいる故に奇書と言われているものを中心に。
特に有名なのがこの2作品。≪家畜人ヤプー≫と≪怪談 人間時計≫。
≪家畜人ヤプー≫は、かの三島由紀夫も絶賛したという沼正三の長編SF・SM小説。
奇書
≪怪談 人間時計≫は徳南晴一郎のカルト漫画で独特な世界観が衝撃的です。
人間時計
≪昭和≫の時代には、異色の漫画作品が溢れていましたね。特にムロタニ・ツネ象の≪地獄くん≫は、当時、小学生だった私には耐えられない恐さがありました。
昭和 漫画
耐えられない恐さと言えば、心霊写真をはじめ、UMA(未確認生物)や死後の世界まで幅広いジャンルで、当時の子どもたちを脅かし続けた中岡俊哉氏関連の出版物に触れないわけにはいきません。昭和42年に出版された≪世界の怪獣≫なんかは、宇宙から飛来した怪獣まで実話として紹介されてて相当に胡散臭かったのですが(笑)。
奇書
丸尾末広の一連の漫画はいま読み返しても不穏な気持ちにさせられる奇書と言えます。
独特の画風や世界観はエロチックで猟奇的。とりわけ江戸川乱歩の≪パノラマ島綺譚≫の劇画化作品は、石井輝男監督が昭和44年に映像化した乱歩作品≪恐怖奇形人間≫と対をなす怪作です。
奇書
奇書とは言えませんが、林静一の≪赤色エレジー≫は、映画的手法を漫画に取り入れた画期的な作品ですね。
赤色エレジー
林静一の≪赤色エレジー≫とあがた森魚の楽曲≪赤色エレジー≫のアナログシングル盤。
赤色エレジー
內田百閒の短編集≪冥途≫(芝書店版)と、代表作≪冥途≫を絵本化した書籍。
幻想的な金井田 英津子の挿絵が印象的で、印刷物としての書籍の素晴らしさを再認識させてくれる一冊です。
冥途
冥途

最後に奇書というより珍品を。
虹男
≪虹男≫は、昭和24年に大映が映画化したスリラー映画の原作本で、映画公開の2年前に矢貴書店から出版されました。
≪火星人との戦争≫は、なんと、昭和16年に出版されたHGウエルズの≪宇宙戦争≫の別タイトル版。
恐らくは、ジョージ・パルの映画化作品が昭和28年に日本公開されたのを機に、≪宇宙戦争≫というタイトルが定着したのでしょうね。
言うまでもなく≪宇宙戦争≫はスピルバーグも映画化した異星人侵略SF小説の最高傑作です。
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久しぶりのブログ更新にて失礼いたします。(笑)
とても穏やかな天候の日が続いていて、あおもりはすっかり春の様相です。
個人的には今頃の時期が1年を通じて一番好きですね。
桜の開花が待ち遠しい今日この頃です。

ちょっと前になりますが、久々に三沢市の≪寺山修司記念館≫に行ってきました。
≪寺山修司記念館≫では、没後35周年記念特別企画展≪寺山修司 不思議図書館≫を開催中で、古本好きの私としては居ても立ってもいられず駆けつけたわけです。
寺山修司記念館
正面玄関ロビーには蔵書のほかにも様々な寺山修司の所持品を展示。

寺山修司記念館
≪天井桟敷≫の演劇に登場する大山デブ子の人形。貴重。

展示ホール内は正にアングラ演劇の世界。魅了されます。
寺山修司記念館
寺山修司記念館
寺山修司記念館

「書を捨てよ、町へ出よう」と言いながら、実は大変な読書家だった寺山の蔵書を展示するこの企画展では、寄贈された蔵書のほんの一部の展示とはいうものの、本棚を埋め尽くす多種多様な書籍に圧倒されます。
不思議図書館
ハヤカワポケットミステリーもあれば哲学書もある・・・生前、津軽弁訛りの論客として名を馳せた寺山修司ですが、膨大な質量の読書から得た知識がその背景にあったのでしょうね。
他人に本棚を見られるのは裸を見られているようで恥ずかしいもの、なんて言いますが、寺山修司も草葉の陰で「よしてくれよ、恥かしいから」と顔を赤らめているのかも。
没後35周年記念特別企画展≪寺山修司 不思議図書館≫は、4月7日までの開催です。

以前、本ブログにも書きましたが、私が寺山修司にハマったきっかけのひとつとして、彼が主宰する劇団≪天井桟敷≫の上演ポスターなどのグラフィックアートの素晴らしさがあります。
横尾忠則、粟津潔、宇野亜喜良などのグラフィックデザイナーが手がけたこれらポスターに魅了されたというわけです。
≪寺山修司記念館≫には、これら貴重なポスターの展示コーナーもあり、特に横尾忠則作品に目が無い私なんかは喉から手が出るほど欲しいものばかりなんですが、これらのポスターは希少故、市場に出回ることも稀だし、仮にオークションに出品されても到底太刀打ちできるシロモノではありません。
寺山修司記念館
帰り際、≪寺山修司記念館≫の物販コーナーを覗いたら、目に付いたのがそんな貴重なポスター類を一冊に収録した≪アングラ演劇傑作ポスター100 ジャパンアヴァンギャルド≫という作品集。
“今ならオリジナルポスター付きです。”の貼り紙を見て、少し高かったけどいそいそとレジへ。
「ポスター付きますか?」と尋ねたら、「少しお待ちください」と奥の方でゴソゴソ・・・暫くして・・・
「あ、これが最後の1枚です」という返事。
「ラッキー!」・・・年甲斐も無く思わず大声で歓声・・・恥かしかったです。(因みに頂いたポスターは≪アングラ演劇傑作ポスター100 ジャパンアヴァンギャルド≫の初版限定ポスターでした。嬉しい!)
寺山修司
≪アングラ演劇傑作ポスター100 ジャパンアヴァンギャルド≫。寺山修司のお面は前々から欲しかったグッズです。
アヴァンギャルド
≪アングラ演劇傑作ポスター100 ジャパンアヴァンギャルド≫の中身・・・目の保養になるけど、現物が欲しい!
新宿泥棒日記
我が家の家宝(笑)。大島渚監督作品≪新宿泥棒日記≫のポスター。もちろん横尾忠則作品です。

高価なものじゃなくてもポスターは部屋の模様替えなんかに重宝するので、どうしても収集してしまいますね。
最近ハマっているのが往年のSF映画や1970年代ムービーのポスター。
特に1970年代ムービーは、映画の内容に比してやたらとスケール感を強調した、大袈裟なものが多くて大好きです。
SF映画ポスター
大好きな潜水艦ノーチラス号が登場する≪海底二万哩≫とこれまた大好きな潜水艦シービュー号が登場する≪地球の危機≫のポスター。
1970年代映画ポスター
「え・・・こんなシーンなかったじゃん・・・」なんて野暮なことは言うべからず。映画本編を超越したスケール感がカッコ良い≪タワーリングインフェルノ≫と≪ソイレント・グリーン≫のポスター。いずれも名作です。

相変わらず、休日は古本屋巡りの私。
地元の古本屋さんで、自分の目を疑うほどの希覯本なんかに出会うことはありませんが、心の中で小さな快哉を叫ぶ体験が癖になると言うか・・・
時々、スマホはもとより、何やら小さな機械(バーコードの読み取り機?)を手にしたひとが、中古市場価格をチェックしながら古本を物色しているのを目にしますが、私が頼りにしているのは自分の目だけです。
基本的に自分が読みたいと思うもの、興味があるものだけを買うというスタンスですね。
最近、古本屋で小さな快哉を叫んだのは・・・
古本
お堅いものではこれらの書籍。
特に前回の本ブログで代表作≪檸檬≫に触れた梶井基次郎の全集は、思わず店主さんに上ずった声で「全巻セットでこの値段ですか?」と訊いちゃいましたね。確かにカバーは変色してるけど、それにしても安過ぎる値札が付いていましたから。
サブカル系書籍では、この6冊に小さな快哉が・・・
古本
≪ハードコアの夜≫と≪ワンダラーズ≫は超地味な映画の原作本。唐沢俊一さんの≪古本マニア雑学ノート≫の第1巻、第2巻はマニアックな古本収集で有名な唐沢さんのエッセイ集で、古本マニア必携本です。

古本は月に20冊から30冊のペースで増え続けていますが、古本マニアに決してしてはいけない質問を最後に。

「そんなに大量の本、全部読んでいるの?」

古本マニアの返答は一言、「読んでるわけないじゃない」

そう。古本マニアの多くは収集した本は読まないのだそうです。(苦笑)

(私は出来るだけ読んでますけどね・・・)








春を実感させる暖かい日が続いています。
つい1週間ほど前までは歩道に雪が残っていたんですが、いまは見る影もありません。
知人からいただいた山桜の小枝にも先週花が咲きました。
山桜
春の到来は、なにより心を明るくしてくれるのがありがたいですね。

最近、古本の収集にどっぷりハマっています。
ネットオークションも利用しますが、春の陽気が外出を促しますので、地元の古本屋さんなんかに足を運ぶことが多いかな。
某大手チェーン店にも行きますが、そちらはもっぱら価格均一の安価な商品を物色。なかなかめぼしいものには出会えませんが、時には掘り出しものもあったりしますので、それはそれで楽しいです。
でも、やっぱり古本屋さんで過ごす時間は格別です。
誰でも自分の大好きなものが所狭しと並んでいるお店に入店するとテンションが上がると思いますが、私にとってはそれが古本なんですね
通路にまで積み上げられた本の間をかいくぐり、お目当ての本を探す作業はもちろんですが、目的もなくフラリと店を訪れ、1冊、1冊手にとっては、自分の新たな趣味趣向を開拓する作業も楽しかったりします。
加えて店のご主人との会話は、何と言っても同じ趣味を持つ者同士ですので、普段、職場や家庭での会話ではなかなか踏み込めないマニアックな領域にまで及んだりして、ホント、心の栄養になります。
やっぱり、好きなものは地元で手に入れたいです。
どうしても地元で手に入らないものならネット購入もやむをえませんが、自分が理想とする街づくりは、まずもって地元にある自分の好きなお店を存続させることが大切なんだと思います。
古本、アナログレコード、プラモデルなんかを取り扱う個人経営のお店って近年、ホント少なくなりましたから。

私の古本収集は、主に昭和の時代のものを幅広くってな感じなのですが、特に近年チカラを入れているのが、ジュブナイル小説の収集です。
私がティーンエイジャーの頃に読んだものが中心ですが、当時は経済的理由なんかで購入することは叶わず、学校の図書室なんかで借りて読んだものを、近年、買い揃えているといったところですね。
私の少年期、1970年代といえば、1969年のアポロ11号の月面着陸や1970年の大阪万博などの影響で、21世紀への憧れや希望が最高潮に高まっていた時代です。
「21世紀って、すべてのひとが小型の携帯用電話を持っているんだって!」とか「映画やテレビが立体映像で観れるらしいよ・・・」とか、今じゃ当たり前でも、当時としては未知のテクノロジーだったのです。
だから、私たち≪20世紀少年≫にしてみれば、スマートフォンやVR、乗用車の自動運転システムや無人航空機ドローンなんかは、あの懐かしい時代に漫画雑誌の巻頭カラーページやSFジュブナイル小説なんかで読んだ内容を「これは実現したな」、「これはまだ実現していないな」と確認作業するための産物だったりするんです。
因みにジュブナイル小説というのは、ティーンエイジャー向けの小説で、既存の小説を子ども向けに再編集したもの。
大人になったいま読み返すと、ちょっと内容が物足りなかったりしますが、当時の少年・少女の21世紀に対する憧れをくすぐる装丁は、いまでも十分に魅力的で、それも収集している理由のひとつですね。
ジュブナイル
講談社発刊の≪世界名作全集≫から2冊。特にジュール・ベルヌの≪地底旅行≫は映画化もされ、地球の内部を探検するという発想に胸が躍りました。
ジュブナイル
こちらも講談社の≪世界の科学名作≫シリーズの2冊。≪狂った世界≫の装丁イラストが007のショーン・コネリーなのが笑えます。
ジュブナイル
日本の有名作家、小松左京の≪青い宇宙の冒険≫と福島正実の≪地底怪生物マントラ≫。
≪地底怪生物マントラ≫は、科学的考証がしっかりしてて、未確認不明生物と自衛隊の攻防戦もリアル。
≪ガメラ2 レギオン襲来≫や≪シン・ゴジラ≫に先駆たリアリティ志向の怪獣小説ですね。
ジュブナイル
秋田書店の≪SF恐怖シリーズ≫。全6巻の内の3冊。≪地球滅亡の日≫は食人植物と人類の闘いを描いた小説で映画化もされました。≪ミクロの恐怖≫は、スティーブン・スピルバーグの監督デビュー作≪激突≫の原作を執筆したリチャード・マシスンの作品で、≪縮みゆく人間≫というタイトルで映画化もされました。
ジュブナイル
ジュブナイルではありませんが、同じくリチャード・マシスン作品の≪吸血鬼≫と≪地球最後の男≫。タイトルは異なりますが同じ作品です。原題は≪アイ アム レジェンド≫。何度も映画化されている名作ですね。
ジュブナイル
レトロな魅力が堪らない装丁の2冊。≪恐怖の月爆弾≫の装丁イラストは、当時、漫画雑誌の表紙や巻頭カラーページのイラストなどで私たちを魅了した巨匠、小松崎茂です。
ジュブナイル
人間に寄生し、思考をコントロールするナメクジ型宇宙生物の恐怖を描いたハインラインの≪タイタンの妖怪≫は子どもの頃の私の愛読書でした。まるでSF映画のポスターのような装丁が恰好良すぎます。
ジュブナイル
H・Gウエルズの≪宇宙戦争≫も何度読んだか分からないほど大好きな作品です。
≪サスペンスノベル選集≫版の≪宇宙戦争≫は当時の映画化作品のイラストがイカしてますね。
でも物語や宇宙船の造形は、近年、スピルバーグが映画化したリメイク作品の方が原作に忠実です。
ジュブナイル
SF・サスペンス小説の傑作≪影が行く≫は、1951年に映画化され、≪遊星よりの物体X≫という邦題で日本公開されたことから、その後のジュブナイルのほとんどがこの邦題に倣って≪物体X≫というタイトルを踏襲しました。
因みに、作中に登場する不定形宇宙生物も執筆者のジョン・W・キャンベル・Jrが表現した描写を独自の解釈によって挿絵化しているため、その姿はさまざま。
ジュブナイル
≪小学六年生≫の付録本の≪物体X≫は、レイ・ハリーハウゼンの特撮映画に登場する神話の怪物のようです。
ジュブナイル
鶴書房の≪物体Xの恐怖≫は、不定形生物の不気味さを上手く表現したデザインに・・・
ジュブナイル
集英社の≪なぞの宇宙物体X≫は、1982年にジョン・カーペンター監督により映画化された≪遊星からの物体X≫に近いイメージの挿絵ですね。
ジュブナイル
ジュール・ベルヌの≪海底二万哩≫も子ども向けも含め、数々出版されています。
香山滋
最後は、≪ゴジラ≫などの日本の怪獣映画の原作を手がけた香山滋。香山さんは、探偵小説や幻想小説を数多く手がけました。

本の魅力は、作者が紡ぎだしたその内容はもちろんですが、イラストレーターなどのさまざまな職人による作品世界の補完によって更に完成度を増すわけですから、人間の知恵の結集を楽しむという、それに尽きると思います。





バブル景気の遺物を求めて

報道なんかだと景気は回復しているようだけど、一庶民の私には実感がありませんね。
“なんか景気のいい話題でもないものかな・・・”というわけで、バブル景気に沸く1980年代後半に施行された、今となっては笑うしかない“トンデモ”政策≪ふるさと創生事業≫の遺物探索に行って参りました。
参考までに≪ふるさと創生事業≫は、時の総理大臣竹下登氏(ロックミュージシャンのDAIGOさんのお祖父ちゃん)発案による公共事業で、「全国のすべての自治体に1億円やるから、YOU! なんでも好きなまちづくり事業に使っちゃいな!」という、誠に羽振りのいい、ロッケンロールな事業だったわけです。
“日本は世界一の借金大国”なんて揶揄されている現状を考えると誠に嘆かわしくもありますが、やっちゃったものはしょうがない、作っちゃったものはしょうがない、というわけで、ここは素直に≪ふるさと創生事業≫によって生み出された遺物を楽しもうじゃないですか!(泣笑)

場所は青森県の南部に位置するおいらせ町。
おいらせ町
平成の市町村大合併前は、百石町と呼ばれた町の片隅に立つ≪自由の女神像≫。
ふるさと創生事業
これこそが観光客の誘致を目的に1億円をかけて製作されたひとつ目の遺物です。
なぜ青森県に≪自由の女神像≫が・・・その疑問に応える説明ボードを読んでみると・・・
「本家≪自由の女神像≫が立つニューヨーク市と旧百石町とは、北緯40度40分で結ばれているという事実に基づき「4」という数字にこだわって4分の1のスケールで建立しました」とあります。
ふるさと創生事業
なんかプラモデルの説明書に書いてある能書きのようにも思えますが、突然、“ほら1億円やるから何かやってみな”と言われたら、やっぱ観光資源にも使えそうなモニュメントの建造が無難だし、当時の役場の担当職員が上司に「大変な事実を発見しました!ニューヨークと本町の緯度が一緒です!」と色めきだって報告、「だったら1億円は≪自由の女神像≫で決まりだな!」と満面の笑顔で決裁印を押す上司の姿が目に浮かびます。

もうひとつの遺物は、以前にも本ブログで紹介した青森県つがる市(旧木造町)の目を疑うような駅舎です。
木造駅
正に遺物と呼ぶにふさわしい縄文時代の遮光器土偶のカタチをした駅舎は、電車が到着すると目が光るというモデラーなら称賛間違いなしのギミック付き。
遮光器土偶が旧木造町の亀ヶ岡遺跡から発掘されたことに由来しているのですが、肝心の遮光器土偶の現物は、現在、青森県内には無く、東京国立博物館の所蔵物になっているとのこと。
なんでも青森県の自治体が、個人の所有物だった遮光器土偶の買い取りに消極的だったために貴重な文化財が県外に流出してしまったのだとか・・・・なんか1億円の使いみちを間違っている・・・そんな気がするのは私だけでしょうか。


今期のテレビドラマは≪広瀬 VS 石原≫の一騎打ちか?

今期のテレビドラマで毎週放送を楽しみにしているのは、広瀬すずさん主演の≪anone≫と、石原さとみさん主演の≪アンナチュラル≫ですね。
≪anone≫は、≪Mother≫、≪Woman≫、≪カルテット≫という優れたテレビドラマの脚本を連発している坂元裕二さんの新作で、主演の広瀬すずさんはもとより、田中裕子さん等役者さんの演技の妙を純粋に楽しめる作品ですね。
anone
≪アンナチュラル≫は、≪シン・ゴジラ≫の名コンビ、石原さとみさん、市川実日子さん等出演陣の飄々とした演技と、これまた大ヒットドラマ≪逃げるは恥だが役に立つ≫の脚本を手掛けた野木亜紀子さんが生み出す緊迫した物語のアンバランスさが絶妙ですね。
アンアチュラル
いずれも今後の展開が楽しみなドラマです。


八百万の神様に感謝です

モノ集めをしていると、人とモノの出会いというのも不思議なものだなと思います。
オモチャでも本でも、万物には八百万の神が宿っているそうですから、人とモノが惹き合うということもあるのでしょうか。
前回、本ブログで、懐かしのパニック映画≪最後の航海≫について書きましたが、その直後、ネットオークションで競合相手も無く、安価で手に入れたのがこのポスターです。
最後の航海
私自身、今まで≪最後の航海≫の日本公開版のポスターは見たことがありません。
半世紀以上前に公開された知名度の低い作品ですから、日本公開版のポスターがネットオークションに出品されることも無かったように思います。
ブログで取り上げたのをきっかけに、何か≪最後の航海≫に関連したモノが欲しいな、と思ってオークションを覗いたら見つけたって感じで本当にラッキーでした。

これまた以前、本ブログで取り上げた映画コミカライズ(劇画ロードショー)作品が掲載された漫画雑誌の入手もようやく叶いました。
ダイナメーションの巨匠レイ・ハリーハウゼンが手掛けた≪恐竜グワンジ≫掲載の≪まんが王≫の1969年、夏休み大増刊号と、≪少年現代≫の付録本≪続さすらいの一匹狼≫です。
まんが王 恐竜グワンジ 劇画ロードショー
≪恐竜グワンジ≫の作画は、鈴木勝利さんと成田マキホさん。
成田マキホさんは、東映映画≪ガンマ3号 宇宙大作戦≫や東宝映画≪怪獣総進撃≫などのコミカライズも手掛けていますね。
恐竜グワンジ
いまの若い人には馴染みがないと思いますが、人形を少しづつ動かして1コマ撮影を行う通称≪ダイナメーション≫は、コンピュータグラフィックが主流となる以前は、先鋭的な特撮技術として、SF映画ファンを熱狂させたのです。
まんが王 恐竜グワンジ 劇画ロードショー
≪恐竜グワンジ≫は、1969年に製作された作品で、1933年公開の≪キングコング≫の物語をそのまま西部開拓時代のアメリカにトレースした内容ではありますが、恐竜の造形や人間対恐竜の特撮シーンの素晴らしさが話題になりました。
まんが王 恐竜グワンジ 劇画ロードショー
まんが王 恐竜グワンジ 劇画ロードショー
≪続さすらいの一匹狼≫は、1965年公開のイタリア映画で、当時、日本で人気絶頂の男優ジュリアーノ・ジェンマ主演のマカロニウェスタンムービー。
少年現代 続さすらいの一匹狼 劇画ロードショー
コミカライズの作画は、≪恐竜グワンジ≫を成田マキホさんと共作した鈴木勝利さんです。

手に入れたいモノは、時間を有することがあっても、思い続けてさえいれば手に入る。
そして、一度チャンスを逃して手に入れられなかったモノとは二度と出会うことが無い・・・実はコレクターの鉄則だったりします。
モノ集めって、意外と奥深いものなのかもね。










≪ウォーキングデッド≫のシーズン8のオンエアが始まりました。
毎週月曜日の放送なので、何かと憂鬱な週初を乗り切る良い口実にもなりそうです(笑)。
原作コミックは最新刊まで読んでますので、大凡のストーリー展開は予想できますが、このドラマ、視聴者の予想を裏切りますから。
シーズン7だって、悪漢ニーガンに撲殺される犠牲者のくだりで視聴者を欺き、結果、原作以上の修羅場をみせつけ、私なんかしばらく気が滅入ってしまいましたから。(あ~大好きなキャラだったのにあんな無残な死を迎えるなんて・・・)
ウォーキングデッド
まぁ、≪ウォーキングデッド≫を観ていないひとにはなんのこっちゃの話題ですが、テレビドラマとは思えない圧倒的スケールと作品的クオリティは一見に値しますよ。お勧めです。

以前、主に1970年代、漫画雑誌に頻繁に掲載されていた映画コミカライズ作品(通称≪劇画ロードショー≫)について何度か書かせていただきました。
ここ久しく≪劇画ロードショー≫について書く機会はなかったのですが、決してこれら作品の収集に飽きたわけではなく、財布の中身と相談しながらコツコツと収集は続けているわけです。
だが、しかし・・・最近、ネットオークションでの≪劇画ロードショー≫掲載雑誌の落札価格が高騰してるような・・・
以前は、ほとんどの掲載雑誌が二千円前後で落札できてたのに。
ひょっとして≪劇画ロードショー≫の再評価が来ているのでしょうか?

≪劇画ロードショー≫といえば、少年チャンピオンなどの秋田書店刊行の漫画雑誌への掲載が有名ですが、情報を集めてみると、1960年代、70年代は、新作映画の宣伝手法として、結構、漫画雑誌に限らず広範囲にわたって掲載されていたことが分かります。
たとえば、少年サンデーのこの3冊。
劇画ロードショー
1968年11月24日号には、スペクタクル映画≪ジャワの東≫のコミカライズが掲載(以後連載)されました。
劇画ロードショー
≪ジャワの東≫は、インドネシアのクラカトワ島の噴火災害を描いた海洋冒険活劇。
主演はマクシミリアン・シェルという、ちょっと地味目な役者さんなんですが、サム・ペキンパー監督の戦争映画≪戦争のはらわた≫(超名作!)やスピルバーグがプロデュースしたパニック映画≪ディープ・インパクト≫が代表作かな。
コミカライズの作画は、戦争ものの劇画を得意とする南波健二さんでした。

お次はインパクト絶大!
1974年7月7日号に掲載されたオカルト映画≪エクソシスト≫のコミカライズです。
作画は、巨匠、楳図かずおさん。
劇画ロードショー
劇画ロードショー
劇画ロードショー
わずか8ページの巻頭カラー特集なのですが、楳図先生の作画力と色彩感覚が凄まじく記憶に焼き付くトラウマ必至作品です。
当時、何気なく漫画雑誌を購入した中坊の私を震え上がらせた作品でもありますね。

1975年6月29日号の≪タワーリング・インフェルノ≫の作画は、これまた巨匠、さいとう・たかをさん。
やはり、8ページの巻頭カラー特集です。
劇画ロードショー
映画のスチール写真と作画をミックスした変則技が効いています。

少年キングは主に邦画のコミカライズが多かったようです。
劇画ロードショー
まずは、五社英雄監督の≪人斬り≫。
1969年8月3日号ですが、表紙が同作の主演、勝新太郎、石原裕次郎、そして三島由紀夫というのがシブい・・・シブすぎる。
この表紙だけで白ご飯3杯はイケちゃいます(笑)。
にしても、殺戮とエロ満載の映画作品を、しれっと少年誌でコミカライズしちゃう当時の世相がおおらか過ぎます(笑)。
劇画ロードショー
作画は、平田弘史さん。言わずと知れた時代劇活劇の名匠ですね。
平田さんとケン月影さんが描く時代劇漫画は私の愛読書だったりします。
ケン月影
1966年12月11日号には、大映が誇る特撮スペクタクル時代劇≪大魔神逆襲≫が掲載されました。
劇画ロードショー
劇画ロードショー
≪大魔神≫シリーズ3部作のラストを飾った作品で、作画は青春漫画の金字塔≪漫画家残酷物語≫の永島慎二さん。
子どもの頃、≪大魔神≫シリーズは、ゴジラなんかの怪獣映画と比べると若干地味な印象を持っていましたが、特撮技術のクオリティはピカイチだと思っていましたね。マセた子どもでした、私。
大魔神 ポスター
≪大魔神≫の立て看板ポスターは私の宝物です。

最後は、少年マガジン。
劇画ロードショー
月刊少年マガジンの1977年5月号に掲載されたのが名作≪ロッキー≫。
劇画ロードショー
劇画ロードショー
≪ロッキー≫のやるせない映画のテイストと野田たみ樹さんの作風が絶妙にマッチングした名作コミカライズと言えます。

月刊少年マガジン、1976年10月号、11月号の前・後編スタイルで掲載されたのがリメイク版≪キングコング≫。
同年12月に公開された本作は、監督が≪タワーリング・インフェルノ≫のジョン・ギラーミンということもあって、大変な期待作として公開されたのですが、いざふたを開けてみたら、主演のジェシカ・ラングのオ○パイばかりが印象に残る珍作でガッカリ。
ジェシカ・ラング
“特報!これが≪キングコング≫、ジェシカ・ラングのオ○パイだ!”

このリメイク版に比べたら、「長尺過ぎる」と批判まみれだった再リメイク、ピーター・ジャクソン版≪キングコング≫の方が百倍面白いんじゃないでしょうか。
コミカライズの作画は田中憲治さん。
擬人化が過ぎてもはやガッツ石松化したキングコングがラスト、いまは亡きマンハッタンの世界貿易センタービルから墜落死する描写はなんか違った意味で沈痛です。
劇画ロードショー

≪劇画ロードショー≫には、まだまだ埋もれた名作がたくさんありそうですね。







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